「……言葉も、もう少し丁寧ならなぁ…モテるのにね」
「…………お前、たたき出されたいのか?」
「もう…怖いなぁ…。伊織、何とか言って」
「え、何で俺にふるんだ?」
「ほら、都雅だって笑うようになったじゃないのさ。小手毬くんも笑うようにしてよ」
先生は目を丸くして、固まる。
「ちょ、ちょっと待て」
「…違うの?」
「そもそも、笑ってる都雅を何処で見たんだ」
「昨日、バス停で会ったんだ。真鶴さんと一緒にいてさ。挨拶しに行ったら、少し笑ってこんにちはって都雅が言ったんだ」
「……………嘘じゃないだろうな。…お前の前でも笑うとは…」
「正直、僕も驚いたね」
二人がそんな話をしている間に支払いを済ませて、CDを受け取った。
ずっと欲しかったCDだから、顔がほころんでくる。
「獅狩ちゃんか!」
と大きな声で言われて、思わずCDを落としそうになる。
慌ててぎゅっと掴んで振り返ると、芹さんと先生が私をみていた。
43へつづく


