「怖がっているのは……俺…の方…だね」
ため息をついて、私の目を見つめる。
「最近…。想像してしまうんだ」
「…何を?」
「獅狩が、あいつらに殴られているところ…」
そう言って自嘲的に笑った。
「有難う」
私がそう言うと、都雅はひどく驚いた顔をして目を瞬かせる。
「え?」
「有難う。……都雅って優しいね」
「優しくなんか…」
「優しいよ。そうなって欲しくないから…でも、そう考えて怖いんでしょ? 大丈夫だよ都雅」
「獅狩」
「何があっても、都雅と友達になったこと後悔しない。だから、大丈夫」
「……そんな獅狩だから心配なんだよ」
都雅は小さく震えるようにため息をついた。
「やっぱり…断っておくべきだった」
「遅いです」
「……うん…遅いね」
そう言って優しく笑った都雅は、私の両手をぎゅっと握り締める。
「同じ学校じゃないし」
「うん」
「あいつらの仲間が、たぶん獅狩と同じ学校にいると思う」
「うん」
「それに…」
「それに?」
「俺と友達だと言うと、俺以外の友達は出来ないかもしれない」
51へつづく


