後ろから女の子が出てきて、私が都雅の背中に背負われている姿を見て目を丸くしていた。
「紹介は後にしよう、とにかく家に入って」
玄関に入って都雅は私を下ろしてくれたので、ほっとした。
だって靴ぐらい自分で脱ぎたいし、家の中まで背負われたまま入るのは、かなり恥ずかしいだろうから。
靴を片方脱いだ後(片方は先生が持ったままだった)、立ち上がろうとすると都雅が私を抱え上げる。
「ちょ、ちょっと! 都雅」
いわゆる御姫様抱っこ。
は、恥ずかしい!
「お、下ろしてってば」
「片足、汚れてるでしょ」
「だからって! よりにもよって、お姫様抱っこしなくても!」
私の話を無視して、芹さんを見る。
「バスルームは何処ですか?」
「そのドアだよ、待って。開けるから」
芹さんがドアを開けてくれて、そのまま私は抱えられたままバスルームに入り、片足を洗う事になった(もっとも、両足を洗うようなものだけど)。靴下を脱ぐとそれをさっそく洗濯してくれる。
都雅が私の足を洗おうとしたので、断固として断ったわよ!
これ以上赤面したくないもの。
60へつづく


