オリジナルの小説を書いてます。 【Offbeatscore】連載中です。
「十八で結婚かー。私だと、四年とちょっと?……想像つかない」
「私も十八で結婚するなんて思って居なかったのよ〜」
「随分と年上だって聞きました」
「ええ。三十歳離れてるの」
 一瞬の沈黙。
「……えっ…ええっ?」
「私の父より、と・し・う・え」
 おっ、お父さんより年上の人と結婚。
 益々、想像できない。
 そういえば、都雅が孫くらいの年齢さだって聞いたっけ。
「驚いた?」
「ええ、とっても。結婚しようと思ったのはどうしてですか?」
「うふふ、目と目が合った時、ああこの人だって思ったの」
「……それだけ?」
「それだけ」
 何だか理解不能。
 一目ぼれ…とは違うのかな。
「獅狩ちゃんの理想の相手ってどんな人かしら」
「えー? うーん。こういう人っていう確固たる像はないんです」
「ふむふむ」
「よく、分かってなくて」
「分からない?」
「はい。好きって気持ちは分かるんですけど、何だろう…ええと。ほら、恋人がいる人の話を聞くと、何だかちょっとの事で一喜一憂してたりするじゃないですか。分からないんです。そういうの」
 マナちゃんはニッコリと笑った。
 こういう話をすると、大抵はこどもねぇってバカにされたりするんだけど(私は自分で子供だってよく分かってるつもりだけど)、マナちゃんや都雅には大抵という言葉は要らないみたい。
「大人になったら分かるって言われたりもするんですけど…何だか私はこのままのような気がするんです」
「世の中には色々な人がいるわ。獅狩ちゃんは獅狩ちゃんのままで良いと私は思うけれど、違う人もいるんだってことは心に留めておいた方がいいんじゃないかしら。全てを自分基準に考えてはずれて行ってしまうもの」
「ずれ…ですか」
「ええ。まったく違うのならキリもつけようがあるのだけれど、微妙な差というのは気づきにくいものね。小さなずれが重なって増えると、ある日突然とんでもない事になっている事もあるものよ」
 その話をしている時、マナちゃんは真剣な顔をしていた。
 真っ直ぐ私の目をみつめて。


22へつづく

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