オリジナルの小説を書いてます。 【Offbeatscore】連載中です。
「…む、難しいです。……分かったような、分からないような」
「いつか…分かる時が来るかもしれないわね」
「いつか…?」
「それが、明日なのかはるか未来なのかは獅狩ちゃんしだい…かしら? でも…そのずれに気づかない方が…この世の中では幸せかもしれないけれど」
「ええ!?」
 私が思わず叫ぶと、マナちゃんはまたニッコリと微笑み顔に戻った。
「うふふ、でも言っちゃった。獅狩ちゃんなら分かってくれそうな気がして」
 最後の言葉にドキッとしてしまった。
 ドキッというかズキッというか。
 複雑な心境になってしまった。
「獅狩ちゃんの心の思うままに。何て今更かしら。随分と脅かしちゃったものね、ごめんなさい」
「いえ…」
 トントンと何かをまな板の上で切っている音を聞きながら、私はじっとカップの底を眺めていた。
 もう残り少なくて冷えてしまっている紅茶を。
 ずれ。
 もしかしたら、もう気づいているのかもしれない。

23へつづく

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