「マナちゃん…」
「何かしら?獅狩ちゃん」
「……そのずれは、直せないんでしょうか」
「その質問が来るって事は、もう分かっているのでしょう?」
私は答える事が出来なかった。
答えてしまったら、何かの蓋を開けてしまいそうだったから。
怖かった。
もしかしたら、都雅もこの怖さを知っているのかもしれない。
「ねぇ、獅狩ちゃん」
「は、はい」
「うふふ、そんなに構えなくてもいいのよ。苦手な食べ物あるかしら?」
「え?…いいえ、特にないです」
「そう? いいわねぇ〜。都雅ったら、苦手なものが結構あるのよ」
「えぇ? そうなんですか。意外な感じですね」
マナちゃんは私の前に小さな小瓶を取り出した。
「これ…シナモンですよね」
「そうねの、都雅はシナモンが苦手なのよ。あと洋酒が入っているものもね。少量でも分かるからびっくりするわ。家ではシナモンと洋酒探知機と呼ばれてるくらい凄いのよ」
「た、探知機ですか…。すごい」
「ほら、バレンタインがあったでしょう? 知人の方から頂いたチョコに洋酒が入っていて、封を開けた瞬間に分かったみたいよ。別に洋酒の名前がついたチョコではなかったのだけど、食べなかったもの。箱の裏に書いてある原材料のところを見たら確かに洋酒って書いてあったわね」
そんな話をしながらマナちゃんは料理をしている。
材料から見るところ、親子丼らしい。
「あの〜、マナちゃん」
「はい、何かしら?」
「御手伝いします」
「あら、いいのよ。お客様なんだから座っていて?」
そう言って紅茶を淹れなおそうとしてくれる。
私はとっても慌てて、そのコップを押さえた。
「あ、いえ、えっと、その…黙って座っているの苦手なんです……」
「そうなの?…そうね、それじゃあ丼にご飯をよそってもらおうかしら」
「はい!」
24へつづく
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「何かしら?獅狩ちゃん」
「……そのずれは、直せないんでしょうか」
「その質問が来るって事は、もう分かっているのでしょう?」
私は答える事が出来なかった。
答えてしまったら、何かの蓋を開けてしまいそうだったから。
怖かった。
もしかしたら、都雅もこの怖さを知っているのかもしれない。
「ねぇ、獅狩ちゃん」
「は、はい」
「うふふ、そんなに構えなくてもいいのよ。苦手な食べ物あるかしら?」
「え?…いいえ、特にないです」
「そう? いいわねぇ〜。都雅ったら、苦手なものが結構あるのよ」
「えぇ? そうなんですか。意外な感じですね」
マナちゃんは私の前に小さな小瓶を取り出した。
「これ…シナモンですよね」
「そうねの、都雅はシナモンが苦手なのよ。あと洋酒が入っているものもね。少量でも分かるからびっくりするわ。家ではシナモンと洋酒探知機と呼ばれてるくらい凄いのよ」
「た、探知機ですか…。すごい」
「ほら、バレンタインがあったでしょう? 知人の方から頂いたチョコに洋酒が入っていて、封を開けた瞬間に分かったみたいよ。別に洋酒の名前がついたチョコではなかったのだけど、食べなかったもの。箱の裏に書いてある原材料のところを見たら確かに洋酒って書いてあったわね」
そんな話をしながらマナちゃんは料理をしている。
材料から見るところ、親子丼らしい。
「あの〜、マナちゃん」
「はい、何かしら?」
「御手伝いします」
「あら、いいのよ。お客様なんだから座っていて?」
そう言って紅茶を淹れなおそうとしてくれる。
私はとっても慌てて、そのコップを押さえた。
「あ、いえ、えっと、その…黙って座っているの苦手なんです……」
「そうなの?…そうね、それじゃあ丼にご飯をよそってもらおうかしら」
「はい!」
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