「丼は、白い棚の一番したの引き出しに入っているから。五つ出してね」
「え? 五つですか?」
「ええ。五つ。うふふ、離れに私の旦那様がいるの」
そういえば都雅の父親が画家だっていう話は聞いたけれど、本人にまだ会っていなかった。
「アトリエっていうのですか?」
「そうね。一旦篭ってしまうとこちらへは来ないから、ご飯は届けるの」
言われた通りに丼を五つ取り出す。
「獅狩ちゃんは、お味噌汁の具どんなのが好きかしら?」
「シンプルに御豆腐です。それに油揚げが入っているとうれしいですけど。ねぎもいいですね」
「私も大好き」
マナちゃんが鍋の蓋を開けるとお味噌汁の良い匂いがした。具は御豆腐とねぎ。
「ああ、おなか空いてきました…」
「親子丼はもう少し待ちましょうか。玉子が固まりすぎてしまうものね」
「早く都雅の勉強終わらないかな〜」
「うふふ」
十二時半になってすぐにマナちゃんは親子丼の鍋に玉子を入れて蓋をする。
大きな炊飯器から五つの丼にご飯をよそっていると、良い匂いがしてきた。
「獅狩ちゃん、二人を呼んできてくれるかしら」
「はい」
私は階段を駆け上って、都雅の部屋のドアをノックした。
「お二人とも〜お昼ですよ」
ドアを開けると丁度片付けているところだった。
「終わりましたか? オリーブ先生」
「…オリーブ先生はやめて欲しいなぁ…」
恥ずかしそうに笑う。
「今、終わったよ。良い匂いするね」
都雅はノート類を引き出しにしまい、立ち上がって椅子を元に戻す。
「ね、そうでしょ? お腹すいたから早く行こう。ほら、オリーブ先生も!」
「だから、オリーブは…」
「さっきからお腹が鳴ってるんですよ。早く!」
オリーブ先生の背中を押して都雅の部屋を出た。
25へつづく
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「え? 五つですか?」
「ええ。五つ。うふふ、離れに私の旦那様がいるの」
そういえば都雅の父親が画家だっていう話は聞いたけれど、本人にまだ会っていなかった。
「アトリエっていうのですか?」
「そうね。一旦篭ってしまうとこちらへは来ないから、ご飯は届けるの」
言われた通りに丼を五つ取り出す。
「獅狩ちゃんは、お味噌汁の具どんなのが好きかしら?」
「シンプルに御豆腐です。それに油揚げが入っているとうれしいですけど。ねぎもいいですね」
「私も大好き」
マナちゃんが鍋の蓋を開けるとお味噌汁の良い匂いがした。具は御豆腐とねぎ。
「ああ、おなか空いてきました…」
「親子丼はもう少し待ちましょうか。玉子が固まりすぎてしまうものね」
「早く都雅の勉強終わらないかな〜」
「うふふ」
十二時半になってすぐにマナちゃんは親子丼の鍋に玉子を入れて蓋をする。
大きな炊飯器から五つの丼にご飯をよそっていると、良い匂いがしてきた。
「獅狩ちゃん、二人を呼んできてくれるかしら」
「はい」
私は階段を駆け上って、都雅の部屋のドアをノックした。
「お二人とも〜お昼ですよ」
ドアを開けると丁度片付けているところだった。
「終わりましたか? オリーブ先生」
「…オリーブ先生はやめて欲しいなぁ…」
恥ずかしそうに笑う。
「今、終わったよ。良い匂いするね」
都雅はノート類を引き出しにしまい、立ち上がって椅子を元に戻す。
「ね、そうでしょ? お腹すいたから早く行こう。ほら、オリーブ先生も!」
「だから、オリーブは…」
「さっきからお腹が鳴ってるんですよ。早く!」
オリーブ先生の背中を押して都雅の部屋を出た。
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