オリジナルの小説を書いてます。 【Offbeatscore】連載中です。
「お、確かに良い匂いだ」
 階段を下りるとすでに用意が整っていた。
 カウンターの方じゃなく、きちんとテーブルに親子丼とお味噌汁。漬物が添えられている。
 席につくと、マナちゃんはトレーに親子丼などを載せてうふふと笑った。
「届けてくるから先に食べていてね」
「はい」
 オリーブ先生がそう言ってすぐに目の前で両手を合わせると大きな声で頂きます…と言った。
 マナちゃんの背中を見送って、私は躊躇した。
「食べちゃって…良いんですか?」
「温かい内に食べないと、怒るよ」
 都雅が頂きますと言ってから、口の端を上げて言う。
「怒るんだ…?」
「怒るよ…」
「怖いぞ…怒ると」
「……頂きます」
 マナちゃんの分はまだテーブルに載っていない。
 温かさにこだわるみたいだった。
 向かい側に座っているオリーブ先生を見ると、意外と言ってはいけないのだけれど、綺麗な食べ方をしている。
 何だろう…もっとガツガツと食べるかと思ったんだけど。
 オリーブ先生の隣に座っている都雅も綺麗な食べ方だった。
 ふむ。
 これはもしかしてマナちゃんが厳しいのかな?
 何て思っていると、都雅と目が合う。
「食べないの?」
「えっ…?」
「手が止まってるよ?」
「あ…うん。考え事すると手が止まるタイプなの…」
 えへへと笑って誤魔化して、ご飯を食べる事に集中する。
 とっても美味しかった。
 

26へつづく

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