オリジナルの小説を書いてます。 【Offbeatscore】連載中です。
 都雅と初めて話をした場所。
 そう思ってみると、何となく特別な場所に思えるから不思議。
「……そうだ、先生。この公園で獅狩と待ち合わせしたらどうです? あまり遠いとまだ分からないだろうし」
「おお。そうだな。それでいいか?」
「はい。ここなら分かります」
「それじゃ、この公園で…十時と言う事で」
「はい。分かりました」
 この前は道に迷ったりしたから、あちこち回れなかった。
 お父さんの運転する車で町に言った事はあったけれど、憶えられなかったし。
 やっぱり歩かないとね。
「都雅、ここでいいぞ。獅狩ちゃんは俺が送っていくから」
「そうですか? それじゃ、お願いします。…獅狩、またね」
「うん、またね」
 手を振ってから別れて、オリーブ先生と歩き出した。
「獅狩ちゃんの家はどの辺りなんだ?」
「えっと……」
「…………分からないわけじゃないよな?」
「えへへ……たぶん大丈夫かと……、あ。こっちです」
 目印を憶えていて良かった!
 電柱に張られているのは犬さがしてますの紙。
 これがはがされる前に道を覚えないとだめよね。
「一、二、三、四、五! あ、ここです」
 角から五番目の家が私の家。
「へぇ…ここか」
「はい。あの、有難う御座いました」
「ん?ああ。どういたしまして。それじゃ、明日ね」
「はい、気をつけて」
「有難う」
 オリーブ先生はにっと笑うと来た道を戻っていった。
「わざわざこっちまで送ってくれたんだ」
 先生が角を曲がって見えなくなってから家のドアを開けて入った。


32へつづく

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